2020年のEC比率(EC化率)は14%超 -アパレル・アクセサリー国内市場規模シミュレーション-

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【国内市場規模・EC比率(EC化率) -2020年シミュレーション-】

自社の成長戦略を描く際に把握しておきたいのが、アパレル業界全体の市場規模とEC比率の推移です。

ですが調べてみると、繊研新聞・WWD・経済産業省・矢野経済研究所などで、それらしきデータは調査しているのですが、対象セグメントが異なったり、スタートトゥデイ社の”売上”が計上されていたり(本来は”取扱高”を計上すべき)と、そもそもの数値が把握したい内容と異なるため、正確な全体像を把握することができません。

そこで、スタートトゥデイ社の推計値をベースに、一部の調査機関の結果を係数化、アパレル業界全体の市場規模とEC比率の推移を予測して、2020年までのシミュレーションを作成してみました。

国内アパレルアクセサリー小売市場規模の推移

<シミュレーション条件>

※1:2013年数値をベース値として、2014年以降は下記係数により、算出した予測値。

※2:2013年数値は、2014年9月公開のスタートトゥデイ社による推計値[アパレル・アクセサリー小売市場規模15.7億円・EC市場規模7,868億円]を使用。

→参照元の記事はこちら

※3:2014年以降のリアル店舗+ECの合計市場規模は、2015年7月公開のローランドベルガー社[アパレル市場を科学する]より、年間平均成長率▲1%にて算出。

→参照元の記事はこちら

※4:2014年以降のEC比率は、2015年5月公開の経済産業省[平成 26 年度我が国経済社会の情報化・サービス化に 係る基盤整備 (電子商取引に関する市場調査)]より、EC市場規模の伸び率(直近3年間の移動平均値)114.8%が、2020年まで継続すると仮定して算出。

→参照元の記事はこちら

【アパレル市場規模の動向】

市場規模

結論から言いますと、国内のアパレル市場規模は緩やかな減衰傾向にあり、経営コンサルティング会社であるローランドベルガーでは毎年マイナス1%程と予測しています。

その内訳としては、主要価格帯別に、ラグジュアリー市場・トレンド市場・マスボリューム市場の3つに分けて、ラグジュアリー市場は横ばい(0%)、トレンド市場は減少(-2.4%)、マスボリューム市場は微減(-0.5%)。

※ラグジュアリー市場:シャツ1枚が20,000円以上する高価格帯。LVMHやGucciに代表されるハイブランド。

※トレンド市場:シャツ1枚が7,000円〜20,000円の中価格帯。ワールドなどの総合アパレルや、ユナイテッドアローズなどのセレクトショップ系。

※マスボリューム市場:シャツ1枚が7,000円以下の低価格帯。ジーユー・しまむら・H&Mなどの低価格・ファストファッション系。

【EC比率の動向】

ec比率

EC比率にも様々なソースがありますが、統計データの出し方で最も納得性が高かったのは、スタートトゥデイ社の推計値でしたので、「2013年度EC比率5%」を基準値としております。

アパレル企業のEC売上は継続して伸びていて、アパレルEC市場規模 過去3年間の移動平均値である前年比約115%の伸び率が今まで同様に続くのか、どの時点で鈍化するのかが、業界でも注目されています。

また、シミュレーションで予測した2020年のEC比率について、計算ロジックは異なりますが、経済産業省が発表している2020年のEC比率も14%なので、大局的にその前後の数値となる可能性が高いのでしょう。

→参考記事はこちら

【総括】

横

予測上では、中価格帯のトレンド市場は長期で苦戦しますが、規模が激減するという程ではありません。百貨店業界よりも優位性があり、競争が激しいセレクトショップ系業界は、競合他社との差別化と上顧客の囲い込みの激化が予想されます。

ユーザーとの長期的な関係性を築くには、ポイント還元やセール販売競争だけではなく、ユーザーの可処分時間にどのように自然に入り込み、満たすことができるのかを真剣に考えなければなりません。ユーザーが継続的に見て共感できる雑誌のような編集型Webメディア、もしくは短時間の動画コンテンツが時代にマッチしています。

また、低価格帯のマスボリューム市場は、ビジネスモデル的に量の勝負となるので、ジーユーなど大手SPAブランドが圧倒的に有利となります。それを覆すには、DHOLICのようなハイビジュアルロープライスといった高付加価値型のブランディング・マーケティング戦略が必須となるでしょう。そこから+αの施策があって初めて土俵に上がることが許されます。

トレンド市場、マスボリューム市場、そのどちらも、ユーザーに身近なスマホからのタッチポイントが鍵となります。初回購入という高いハードル、そして初めてそのブランドの商品を着る、この2つのユーザー体験が、その後の長期的な関係性を築けるかの分岐点となります。

自社の戦略・目標値を設定する際の参考となれば、幸甚に存じます。

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